ホットケルby みらいスタジオ

WordPress の保守費の内訳: 月額に入っていないもの

公開

WordPress の保守契約の月額に入っているのは、本体とプラグインの更新、バックアップ、死活の確認が基本です。調べた公開料金は、月 3,000 円台から 4 万円台まで幅がありました。

PHP のバージョンアップ、スポットの更新、改ざん後の復旧、テーマの改修は別料金になりやすく、各社の公開料金で 1 回数万円からです。PHP 8.2 のサポートは 2026 年 12 月 31 日に終わり、版を上げる作業も、別料金になりやすい作業の一つです。

見直すときは、契約書の別料金の書き方と昨年 1 年の請求額を確かめ、保守の対象そのものを減らせないかを考えます。

WordPress で作った会社のサイトを、制作会社や保守会社との月額の契約で保守している場合の話です。月額は毎月の請求書に載るので、金額を把握しやすい費用です。年に何度か届く別の請求は、まとめて振り返る機会が少なく、合計が見えにくくなります。

この記事では、月額に含まれる作業と、別に請求されやすい作業を、各社が公開している料金の例で整理します。料金はどれも 2026 年 10 月 30 日に調べ、11 月 2 日に確かめ直した範囲のもので、会社と契約によって条件が違います。

保守の費用は、月額の中と外に分かれる

月額に入っているもの

  • 本体・プラグインの更新
  • バックアップ
  • 死活の確認

調べた公開料金の月額は、月 3,000 円から(税抜)、月 44,000 円(税込)まで。

月額の外にあるもの

  • PHP のバージョンアップ:多くは 1 サイト 3.3 万円〜(税込換算)
  • 本体・プラグインのスポット更新:本体の更新 4.4 万円から(税込)
  • 改ざん後の復旧と原因の調査:1 サイト 3.3 万〜5.5 万円台から(税込)
  • テーマの改修
  • 不具合の調査と修正:調査 2 万円から、小さな修正 5.5 万円から(税抜)
  • 自社の担当者の時間:請求書に載らない

金額は各社の公開料金の例で、どれも下限です。会社と契約によって条件が違います。出典は本文の表 2 と同じです。

月額に入っているのは、更新とバックアップと死活の確認が基本です

各社の公開料金を見ると、月額の保守に入る作業はおおむね 3 つでした。WordPress 本体とプラグインの更新、定期的なバックアップ、サイトが止まっていないかを定期的に確かめる死活の確認です1。

月額は、更新を含まないプランの月 3,000 円から(税抜)、手作業の更新まで含むプランの月 44,000 円(税込)まででした1。保守費の相場を示す公的な調査は、見つかりませんでした。10 社の月額を比べた業界の記事も、相場は断定できないと書いています1。

更新の中身はプランで分かれます。手作業の更新を上位のプランにだけ入れている会社もありました1。自動で当てるだけか、当てたあとの表示まで確かめるかで、担当者に残る作業が変わります。

表 1 保守契約の月額に入るもの・入らないもの
作業公開料金で見た扱い
月額に入る作業
本体・プラグインの更新自動で当てるだけか、手作業と表示の確認までするかはプランで分かれる
バックアップ取る頻度は会社とプランによって違う
死活の確認サイトが応答しているかを定期的に確かめる。止まった原因の調査と復旧は、別の料金にしている会社がある
別料金になりやすい作業
PHP のバージョンアップ都度の見積もり
スポットの更新更新を含まないプランや、契約していない時期の更新は 1 回ごとの料金になる
改ざん後の復旧と原因の調査月額とは別に、復旧の料金を掲げる会社がある
テーマの改修PHP のバージョンアップの料金に含まれない例がある

2026 年 10 月 30 日に各社の公開料金のページで調べ、11 月 2 日に確かめ直した範囲です。実際の範囲は、お手元の契約書でご確認ください。

PHP のバージョンアップや改ざんの復旧は、別料金になりやすい作業です

月額の外に出やすいのは、毎月は起きないものの、起きると手間のかかる作業です。

PHP のバージョンアップ

PHP は WordPress を動かすプログラムで、古い版から順にサポートが終わります。PHP 8.2 のセキュリティサポートは 2026 年 12 月 31 日までです3。上げたあとは、本体とテーマとプラグインが動くかを確かめる作業が要ります。

制作会社などの公開料金を比べた記事によると、料金は多くが 1 サイト 3.3 万円からでした。他社が作ったサイトは 12.1 万円からという料金表もあります。どちらも税込に換算した金額です2。テーマの更新は原則として行わないとする料金表もあります2。

本体とプラグインのスポット更新

月額に更新が入っていないプランでは、更新は 1 回ごとの料金になります4。あるセキュリティ企業の年次報告によると、2025 年に見つかった WordPress 周辺の脆弱性は 11,334 件でした。その 91% がプラグインのものです7。プラグインを多く使うサイトほど、更新が要る場面も増えます。

改ざんや不正アクセスのあとの復旧

各社が公開する最低料金は、税込で 1 サイト 3.3 万〜5.5 万円台からです5。どれも下限の金額です。PHP の更新が要るサイトや、長く更新していないサイトは、この金額に収まりにくいとする会社があります5。被害が大きい場合は、調査を含めて 1 か月ほどかかることがあると書く会社もありました5。

テーマの改修

古いテーマは、PHP を上げると動かなくなることがあります。この改修を、PHP のバージョンアップとは別の見積もりにする会社もあります4。改修の費用の手がかりとして、不具合の調査と修正の料金を作業の大きさで分けて公開している例があります。調査は 2 万円から、小さな修正は 5.5 万円からです(税抜)6。

表 2 別料金になりやすい作業の公開料金の例
作業公開料金の例条件
PHP のバージョンアップ多くは 1 サイト 3.3 万円〜。他社が作ったサイトは 12.1 万円〜の料金表もある(税込換算)制作会社などの公開料金を比べた記事による。テーマの改修は含まない例がある
本体・プラグインのスポット更新本体の更新 4.4 万円から(税込)。本体とプラグインで 1 回 10 万円の例も(税抜)PHP が極端に古いサイトや、独自のテーマがあるサイトは別の見積もり
改ざん後の復旧1 サイト 3.3 万〜5.5 万円台から(税込)各社の最低料金。PHP の更新が要るサイトや、長く更新していないサイトは上がる
不具合の調査と修正調査 2 万円から、小さな修正 5.5 万円から、中規模の修正 22 万円から(税抜)作業の大きさで分ける例。急ぎの対応は上乗せ

2026 年 10 月 30 日に各社の公開料金のページで調べ、11 月 2 日に確かめ直した範囲です。税込・税抜は各社の表示に合わせました。

被害の側の数字では、IPA の 2024 年度の中小企業の実態調査があります。サイバー被害を受けた企業の被害額は平均で約 73 万円で、復旧には平均 5.8 日かかっていました。この平均は Web サイトに限らない、サイバー被害全体のものです。同じ調査では、不正アクセスの 48.0% が脆弱性を突かれたものでした8。

自社の担当者の時間も、月額の外でかかっています

請求書に載らない費用もあります。保守会社からの連絡を読んで返事をする、更新のあとに表示を確かめる、といった社内の作業です。

中小企業の担当者の作業時間を実際に測った調査は、今回は見つかりませんでした。月に何時間かかっているかは、昨年 1 年分をおおよそで書き出すと見えてきます。

事故のときは、取引先の時間もかかります。先の IPA の調査では、被害を受けた企業の 23.2% で、調査と復旧の人件費が取引先にまで及んでいました8。

保守契約を見直すときは、3 つのことを確かめます

月額の金額を比べる前に、次の 3 つを確かめると、年間でかかっている費用が見えてきます。

1. 契約書のどこに別料金が書いてあるか

作業の範囲を書いた欄と、別料金や都度見積もりを書いた欄を見ます。PHP のバージョンアップ、改ざん後の復旧、テーマの改修が、どちらの欄にあるかを見てください。書いていなければ、契約先に聞くのが早道です。

2. 昨年 1 年で、別料金はいくらだったか

月額の 12 か月分に、スポットの請求を足します。担当者がかけた時間も、おおよそで書き出します。月額だけで見ていたときとの差を、数字で確かめるための作業です。

3. 保守の対象そのものを減らせないか

使っていないプラグインを外せば、更新の対象は減ります。それでも WordPress を公開しているあいだは、PHP とデータベースとログイン画面が残ります。これらを公開側から外す方法の一つが、次に書く静的化です。

保守の対象を減らすには、静的化という選び方もあります

静的化は、サイトの全ページをあらかじめ HTML のファイルに書き出し、そのまま配信する形に移すことです。公開するサーバーで PHP もデータベースも動かしません。

私たちのホットケルは、WordPress や Studio のサイトを、デザインと URL はそのままに静的化するサービスです。移行後の公開サーバーには、プログラムもパスワードも置きません。問い合わせは暗号化フォーム「フウイン」で受け取ります。切り替えたあとの費用と作業は、次のように分かれます。

  • 置き換わるもの: ホットケルの月額には、サーバー・配信・暗号化フォームが入っています。保守契約の月額と、いまのサーバー代の代わりになります。いまのサーバーは、切り替えのあと問題がないことを確かめてから解約します。
  • 無くなるもの: 元の WordPress を公開側から外した場合に限ります。PHP のバージョンアップ、本体やプラグインの更新、更新後の確認という作業が、対象ごと無くなります。
  • 入口が無くなるもの: PHP やログイン画面を狙う改ざんについては、公開サーバーにその入口がありません。配信の仕組みが侵害される場合は別に考える必要があり、監視プランでは公開中のファイルを毎日照合します。
  • 残るもの: ドメイン代と、お知らせの更新です。更新プランでは、チャットやメールで頼んだ更新を、御社の担当者がパスキーで承認してから公開します。公開は月 4 件までです。基本プランでも、年に数回の差し替えはスポットでご依頼いただけます。
静的化したあと、月額の外の作業はどうなるか
  • PHP のバージョンアップ:作業ごと無くなる
  • 本体・プラグインの更新と、更新後の確認:作業ごと無くなる
  • PHP やログイン画面を狙う改ざん:公開サーバーにその入口が無い
  • 保守契約の月額と、いまのサーバー代:ホットケルの月額に置き換わる
  • ドメイン代:残る
  • お知らせの更新:更新プランか、スポットで依頼

元の WordPress を公開側から外した場合です。配信の仕組みが侵害される場合は別に考える必要があり、監視プランでは公開中のファイルを毎日照合します。

料金は、基本プランが初期 15 万円から、月額 9,800 円です。更新プランは月額 24,800 円で、基本プランの月額を含みます。取引先からセキュリティの説明を求められる企業向けに、監視プラン(月額 49,800 円から)もあります。どれも税抜で、年払いは 1 か月分が無料になります。詳しくはプランと料金をご覧ください9。通販や会員のログイン、予約の仕組みがあるサイトは、サーバー側で動く仕組みが欠かせないため対象外です。

いまの制作会社を通してご契約いただくこともでき、制作会社とのご関係はそのまま続けられます。

関連する解説: PHP 8.2 のサポートが 2026 年 12 月 31 日に終わります。会社サイトで確かめる 3 つのこと

出典

各社の料金は 2026 年 10 月 30 日に公開ページで調べ、11 月 2 日に確かめ直しました。

  1. 保守契約の月額と中身。保守の料金表 3 件(2026 年 7 月更新のものを含む)と、10 社の月額を比べた業界の記事(2026 年 9 月 20 日公開、10 月 15 日更新)。いずれも 11 月 2 日確認: https://wp-keeper.jp/price/、https://web-soudan.co.jp/service/wordpress-support/、https://wprescue.jp/price/、https://99web.jp/column/wordpress-maintenance-outsourcing/
  2. PHP のバージョンアップの料金。制作会社などの公開料金の比較、税込換算(2026 年 10 月 23 日公開、10 月 30 日更新、11 月 2 日確認): https://cubrick.co.jp/tech_blog/php-update-cost/。テーマの更新を原則として行わないとする料金表と、調査から動作確認までを含む料金表(11 月 2 日確認): https://sd-webworks.com/services/wordpress-update/、https://www.cis-trans.jp/php_upgrade.html
  3. PHP の版ごとのサポート期限。PHP の開発元の公表(2026 年 11 月 2 日確認): https://www.php.net/supported-versions.php
  4. スポット更新の料金と、別の見積もりになる条件(2026 年 11 月 2 日確認): https://web-soudan.co.jp/service/wordpress-support/、https://sd-webworks.com/services/wordpress-update/
  5. 改ざん後の復旧の最低料金と、料金が上がる条件・期間(2026 年 11 月 2 日確認): https://wp-keeper.jp/recovery/、https://kanripress.ne.jp/hacking-malware-fix/、https://security.wpplus.jp/recovery/、https://wp-r.com/wp-price/
  6. 不具合の調査と修正の作業料金(2026 年 11 月 2 日確認): https://wprescue.jp/price/
  7. WordPress 周辺の脆弱性の件数。Patchstack「State of WordPress Security in 2026」(2026 年 2 月 25 日更新、11 月 2 日確認): https://www.patchstack.com/whitepaper/state-of-wordpress-security-in-2026/
  8. 被害額・復旧日数・不正アクセスの手口・取引先への影響。IPA「2024 年度 中小企業における情報セキュリティ対策に関する実態調査」報告書(2025 年 5 月 27 日公開、4,191 社が対象): https://www.ipa.go.jp/security/reports/sme/sme-survey2024.html
  9. ホットケルの料金と対象のサイト(2026 年 11 月 2 日時点): https://hottokel.com/#plans

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